舌切り雀

2008年10月27日 18:23

おじいさんにかわいがられている雀がいました。
ある日、おばあさんが洗濯用に煮ておいた糊を雀が舐めてしまい、怒ったおばあさんは雀の舌を切ってしまいます。驚いた雀は藪の中へ逃げていきました。
それを聞いたおじいさんは雀を可哀想に思い、藪の中へ雀を探しに行きます。雀は、そんなおじいさんをお宿に招きいれ、ご馳走をしてもてなし、帰りにおみやげとしてつづらを渡します。
その時に、”大きいつづらと小さいつづらのどちらが良いか”と聞かれたおじいさんは小さいつづらを選びました。家に帰ってつづらを開けてみると、大判小判が沢山入っていました。
それを見た強欲なおばあさんは、大きいつづらをもらってこようと、藪の中へ雀を探しに行きました。もてなしのご馳走もそこそこに、”早く大きいつづらをくれ”と催促をし、望みどおり大きいつづらを貰ったお婆さんですが、家に着くまで待ちきれずに途中で開けてしまいます。すると、中からはヘビやムカデ化け物が出てきて、おばあさんは気を失ってしまいます。

 

と、いう「舌切り雀」のお話ですが、このお話も地域によって違いがあるようです。
おじいさんが雀に再会することができるまでには、かなり残酷な試練があるようです。
例えば、牛洗いに道を尋ねると、”牛洗い汁を飲めば教える”というようなことが、馬洗いになり菜洗いになりと繰り返され(もっとグロテスクな内容もあるとか)、何回かの試練の後に雀に逢うことができるのです。ただ、おとぎ話ということで、そんな部分は書き換えられていることが多いようです。
また、大きいつづらを持ち帰るおばあさんについても、中から化け物が出てきて殺されてしまうという終わり方をするものもあれば、腰を抜かして命からがら家に帰ったおばあさんに、おじいさんが「欲を張ったりしてはいけないよ。動物をかわいがりましょう。」と諭し、おばあさんは改心する、と、きれいに終わらせる内容もあるようです。

 

いずれにしても『悪い者は災いを受けるのだよ。』という終わり方ではありますね。
おばあさんが雀の舌を切る冒頭のシーンも、実は糊を食べたというのは口実で、本当はおじいさんが雀をとても可愛がるのを嫉妬したからだとも考えられています。

 

意外ですが、リアリティがあって興味深いと思いませんか?